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【書評】10年後の仕事図鑑

著者について

著者はホリエモンと落合陽一氏。

人生の8分の1を占める「仕事」の未来について、

「テクノロジー」の最先端にいる2人が大いに語った本。

GWのブックオフセールにて爆買した本のうちの一冊。

 

「普通」は「普遍」ではない

人生を取り巻く環境はこれから大いに変わっていく。

これまで「普通」とみなされてきた様々の事柄は「普遍」ではなくなる。

その要因となるのは、「テクノロジー」である。

 

時代を遡れば、徳川時代幕臣になることが名誉であった。

だが、明治維新後の世の中ではどうか?

 

また、大東亜戦争中は、軍人になることは大変名誉なことであった。

しかし、終戦後は?

 

我々がみな「普通」だと思っている事柄は、

実は過去に「発明」された思想に則っている。

その思想が変わる時、これまでの「普通」は「普遍」でなくなる。

 

現代を代表する「テクノロジー」であるインターネットは、

人×人、ローカル×ローカルでしか完結していなかった人間関係を、

グローバル×グローバル、人×機械にまで拡張させた。

 

これから起こる変化は、

今を「普遍」であり「普通」と考えている人にとっては、

嵐のように恐ろしい出来事かもしれない。

しかし、歴史を見れば、「価値観」「普通」が変化することは、

なんら「異常」ではなく「普通」である。

 

AIについて

現時点で、AIはものすごいスピードで進化を続けている。

中でも特出すべきは、人間の目と耳を代替する機能だ。

 

画像認識技術の進化も相まって、

人間の脳の働きをするのがAIは得意。

 

なので意外かもしれないが、

弁護士、医者など頭の良い人がやっているような仕事ほど先になくなるだろう。

 

AIが最も苦手な分野は何か?

それは、人間の手の機能である。

さらに言えば、指の機能はさらに難しい。

 

人間の進化の歴史をたどれば、

直立二足歩行により、両手を使えるようになり、

そこから様々なテクノロジーが生まれた。

 

火も文字も全部、両手というデバイスを使って、

人類が生み出してきたテクノロジーである。

 

つまり、頭が良いだけでは思う存分活躍できないのだ。

例としてイルカは人間よりもはるかに知能は高いと言われている。

しかし、彼らには人間のような手がないので、

知能を伸ばすことができない。

 

話は戻るが、もしもAIに手がついたら、

単純作業は確実に残らなくなるだろう。

 

 

10年後なくなる仕事

不当に給料が高い仕事と低コストな仕事は真っ先にAIが奪っていくだろう。

 

管理者:監督はいらない。プレイヤーであり監督でもある人が求められる。

秘書:グーグルカレンダーで十分

営業職:商品説明だけでは、生き残れない。機械は嘘をつかないから。

弁護士:AIの得意中の得意科目に合致している。囲碁とおんなじ。

会計士:すでにクラウド会計に圧されているが、+AIの脅威。

研究者:AIがマネジメント。給与の高さからAIに切り替えるインセンティブ高い。

事務職:機械より人のがコスト安いから残っているだけで、技術的には既に代用可能。

公務員:いらない。エストニア電子政府を見れば一発。

医師:手術方法の判断はAIを、実際の手術は医者がやる分業制へ。

銀行員:銀行自体がいらなくなってきている。

 

10年後生まれる仕事、伸びる仕事

単純労働はおろか経営者すらAIで代替されるかもしれない社会では、

好きなことを追求することが生き残る秘訣である。

 

個人経営の店:ゴールデン街は潰れない

ドローン:ドローンドライバーの腕の高さは買われる。

ショービジネス:誰でもお茶の間に出ることができる。

観光業:世界のGDPの1割を占めるとも言われる。現地でしかできない体験が鍵。

 

これからどうすればいいのか

想像を超える速さで変化はやってくる。

未来の生存戦略は、機械ができないことを担い、機械と協調し、コストとして排除されないようにうまく働くか、機械を使いこなした上で他の人間から仕事を奪うしかない。

機械が仕事を代替すると、余暇が生まれる。

その余暇をどう活用するのかがヒントだ。

 

インターネットによって情報だけはフラット化した。

他人がやったことはすぐに学習でき、コピーできる環境を手にしたのだ。

大抵のことは瞬時にコモディティ化する世界では、

代替されないことが大事になる。

 

では、代替されないためには、

仕事になる趣味を追求することはどうだろうか。

 

お金を稼ぐための環境はすべて揃っている。

CtoCのプラットフォームは今後も勢いを増していくだろう。

かつてこんな時代はなかった。

皆、土地もしくは会社に縛られて生きていくしかなかった。

しかし、もうそんな時代は終わった。

なのに、未だに自由から逃走している人が多い。

 

まずは、CtoCのプラットフォームを利用してみることが、

誰にでもできて有意義な一歩かと思う。